損保会社の担当者相手に示談交渉をまとめるには、サラリーマンとしての立場を考えてあげる事も重要です。
交通事故に遭われて、いろいろなホームページを見たり、本を読んだりした方ならご存知だと思いますが、交通事故の損害賠償額の計算基準には、「自賠責基準」「任意基準」「弁護士基準」等、何種類もあります。
被害者としては高額な弁護士基準を受け取りたいのは当然ですが、損保会社の示談担当者相手に弁護士基準で示談が成立することなど通常考えられません。
例えば頚椎捻挫で後遺障害等級 14 級 9 号が認定された場合、後遺障害慰謝料は・・・・
弁護士基準では 90 万円〜 120 万円
任意基準では 40 万円〜 80 万円くらい
もし、被害者が、この損害賠償額の相場を知っていたとしても、担当者の立場からしてみれば、社内基準の上限である 80 万円までしか提示できないのです。
いくら「弁護士基準の下限以下では納得できない」 と、反論しようが、内容証明を送りつけようが、意味はありません。
任意基準の上限が、弁護士基準の下限より低いのですから、担当者も仕事がしにくいでしょうが、サラリーマンは社内基準に従わざるを得ないのです。
「払わないなら裁判する」「交通事故紛争処理センターに持ち込む」という言葉も効果はありません。担当者の立場としては、むしろ喜ぶかもしれません。
もし、裁判になれば堂々と弁護士にバトンタッチすることができますので、自分の手からややこしい案件が手を離れて大喜びです。
また、交通事故紛争処理センターに持ち込まれた場合は、「紛センで決まりました」と、弁護士基準で示談が成立した上司に対する正当な言い訳もできます。
実際に被害者の中には損保会社の担当者から、
「弁護士基準を請求されるのでしたら、そのまま認めてしまうと会社に言い訳できませんので、お手数ですが交通事故紛争処理センターを利用してください。」
と言われた方もいます。
僕は誠意ある正直な担当者だと思います。
損保会社の担当者との示談は・・・
「任意基準の最高額なら示談書に即サインする」
という気持ちがないと成立しません。 もし、社内基準内で示談書にハンコをもらえることが可能なら、担当者は頑張ります。
「弁護士基準でないと絶対に嫌!」というのなら、さっさと交通事故紛争処理センターに持ち込みましょう。
社内基準で縛られたサラリーマン相手にいくら弁護士基準を請求しても時間の無駄です。 |